Grape Fairies'blog ぶどう農家の一年

ぶどう農家の通年作業を綴るブログです。

ぶどう棚解体 ⑤

続いて育成若木の処理とスプリンクラーの処理を行います。

育成若木は圃場③の新設工事に同じく、樹冠分の中支柱と幹線を残し、新設工事の最終段階まで保持します。

2年生なのでまだ木は軽く、季節外れの台風や地震でも来ない限り、恐らく持ち堪えてくれる事しょう。

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残す分中支柱を外します。

この圃場②は、園主さんが小柄な女性の為、私がお借りするようになった当初は、棚の高さが160cmしか無く、成木の有る箇所などは木の重みで更に低い状態でした。

気を付けていても、日に何度も頭を棚線にぶつけますし、予防などは膝を着いて行うと言う始末でしたので、一昨年に可能な限り嵩上げを行い、何とか棚の高さを175cm位に調整しました。

160cmの棚ですので、使用されている中支柱の大半は180cmです。

正確には、コンクリート柱の場合メトリックサイズでは無く、尺貫法で製作されていますので6尺ですね。

1尺は30.30303cmですので、180cmの場合はほぼ同じですが、2m支柱の場合は6尺半となり約195cm、鉄管より約5cm短くなってしまいます。

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棚を嵩上げしている為、中支柱の下部は殆ど土中に埋まっていません。

場所によっては、下手をしたらほぼ置いているだけの状態です。

このまま残しても、直ぐに倒れてしまうのは目に見えてますので、支柱をしっかり埋める為に穴を掘って埋め直します。

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シャベルで掘り返すや否や、敷石代わりに入れていたカラー煉瓦が顔を出しますので、抜き出しておきます。

次はピンコロを使用しますので、このカラー煉瓦は処分します。

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大体30cm位掘り返して中支柱を当てがい、さらにグリグリと差し込みます。

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埋め戻して、足で踏み固めて完了です。

残す箇所の中で6尺支柱を使用していて、あまり埋まっていない所は全て行います。

角の中支柱は、6尺半有りますのでそのままで・・・。

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必要の無い中支柱は取り外して行きます。

ついでに、浅く埋まっている敷石代わりのカラー煉瓦も除去しておきます。

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木が過密していますので残す中支柱が多く、見た目はあまり変わり映えしませんが、これだけの支柱を取り外しました。

一番下の画像の10本はご近所の方へ・・・、何やらキウイ?キュウリ?の棚に使用されるらしく・・・、残りの支柱もぶどう棚の補修に使用するので欲しいと言う方が・・・、貰って頂ける方がいると非常に助かります。

処分に困りますので・・・、鉄はお金を頂く事が出来ますが、コンクリートはお金を取られます。

引き取り手の無い物は、家を購入した際に一緒に付いてきた小さな畑に投棄する事にします。

荒れ果てていますし、私はぶどう以外の農作業を一切するつもりも有りません。

他の農作物に関する知識も全く持ち合わせていませんので、今後使用する当ては全く有りません。

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続いて、マイクロスプリンクラーの処理を・・・、ワンタッチカップリングはE/gポンプの撤収時に、スーパーの買い物袋で覆ってあります。

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資材は100均で購入しておいた食品ラップを使用します。

ラップ?そうです!このラップでスプリンクラーを覆ってしまおうと言う訳です。

我ながらなかなか良案を思い付いたものです。

これならば、長期間土の上に降ろしていてもあまり汚れる事は無いでしょう。

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端から順に、クルクルと巻き付けて行きます。

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ラップを巻き付けて行きながら、周囲線に繋ぎ止めているタイラップ(インシュロック)を順次切除し、メインパイプを降ろして行きます。

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フィルター内の残水を排出し、フィルターをアウターケースごと取り外しておきます。

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ラップは1本40m有りますので、そのまま巻き付けては降ろしを繰り返して行きます。

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2カ所あるスプリンクラーパイプ(この圃場のスプリンクラーは、メインラインを1本とスプリンクラーラインを2本引いています)との分岐部の一つ目まで来て気が付きましたが、スプリンクラーパイプを木の上側に通していますので、どう考えてもスプリンクラーパイプを降ろす事は出来ません。

少しでも、棚線に加わる負担を軽減しておきたかったのですが残念です。

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仕方が有りませんので、スプリンクラーパイプを取り外して棚線に残す事にしました。

内部に入っているOリングはあまり変形も見受けられず、再使用出来そうです。

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分岐部は、各々をラップで包んでおきます。

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2カ所目も同様に。

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斯くして、問題のスプリンクラーの処理も無事に完了しました。