土作り育成若木編

前回成木の土作りをお伝えしましたが、今回は1・2年生の育成若木編です。

成木は部分不可深耕なのでサクサクっと済んでしまいますが、若木はぐるりと木の周りをお堀のように土を掘り出しますので、結構時間がかかります。

これをシャベルで手作業する事を想像すると、ゾッとしますね。

私のガラスの腰は崩壊してしまいます。

ユンボ様々です。

チョコッとずつ掘っては埋めしてると大変なので(堆肥を攪拌混和させるにはこの方が良いと思われますが・・・)、一気に掘り進めて行きます。

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作業前のピオーネ1年生。

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先ずは最初のひと掘り。

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幅50cm超、深さ50cmを目安に掘り進めます。

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株元から半径約1mくらいは、新植前に掘り返して堆肥を投入しているのでそこから外を、向きを変えつつ土を掘り出して行きます。

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私の圃場は土質上

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大体二分の一終了です。

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予想外に根が深く長く延びていました。

結構根を切ってしまったみたいですが、細かい事は気にしません。

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ぐるりと一周掘りました。

所要時間約2時間です。

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隅に植えた分なので、何も考えずに掘り進んでいたら、ユンボが脱出不能になってしまいました💦。

埋め戻すまで脱出出来そうに有りません。

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部分深耕の時と違いユンボを使っての混和が困難な為、堆肥を入れて土を戻し、又堆肥を入れて土を戻すを4回くらい繰り返します。

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ある程度埋め戻したら、ユンボの排土板でブルし、一気に埋め戻してしまいます。

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これも後々沈んでくるので、少し盛り上がるくらいに埋め戻します。

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軽く慣らして終了です。

2年生はこれのさらに外側を掘り、3年生はさらにその外側と言うように年々拡大していきます。

株元から3mくらいに達したら拡大終了です。

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支柱にぶつけて折らない事だけに気を取られていて、うっかり周囲柱の敷石を掘り出してしまいました。

すぐに埋め戻しましたが、アンカー線が緩んでしまいました。

丁度良い機会なので次回はアンカー線の交換をお届けしたいと思います。

暫く土作りの毎日なのでネタも無い事ですし・・・。

 

 

 

 

秋のお仕事、土作り開始

10月4日

ここ2、3日天気が悪かった為少しずれ込みましたが、本日より秋のお仕事土作りを始める事にしました。

ぶどうは根を張った木で通年そこに存在する為、野菜を作る時のように耕運機で広範囲を耕す事が出来ません。(根を沢山切ってしまう為木を弱らせてしまう可能性があります)

若木の場合は新植の時に耕転しますが、その後何もしないと土は締まって硬くなり、樹冠の成長と共に本来延び広がるはずの根が延びにくくなってしまいます。

根が延びが悪ければ栄養や水の吸収も悪くなり、木の成長も阻害されますし、将来的に良いぶどうが出来ません。

成木の場合は根をさらに延ばす訳では有りませんが(通常ぶどうの根は3mくらいしか延びません)、根も古くなってくるとやはり栄養吸収が悪くなります。

なので樹勢にあまり影響が出ない程度に断根し、かつ新しい根が延びやすいように部分的に掘り返して堆肥を投入し、土壌の状態を毎年少しずつ改良していきます。

断根に関しては、賛否両論有りますが私は肯定派です。

枝を剪定するように、やはり根も剪定してあげた方が、より元気に強く延びると信じて行っています。

 

成木は放射状の部分深耕を毎年45度くらいずらしながら、1〜2年目の育成木は株の周りを円形に毎年掘り広げて行きます。

断根を伴う場合はなるべく根が動いている内にと言う事で、成木から始めて行きます。

土壌改良材としては、完熟バーク堆肥を念のためさらに1年寝かした物を使用します。

安物の未熟なバーク堆肥を使用すると、逆効果になり兼ねないので、色々と情報を仕入れて信頼できる所から購入しています。

バーク堆肥は樹皮を発酵させて作った有機質肥料で、化成肥料のように即効性は有りません。土中の微生物の餌となり分解されてやがては栄養になりますが、肥料と考えるよりは土をフワフワに柔らかくし、適度な水分を保持して余計な水分を排出させ、肥持ちを良くする土壌改良材として投入します。

基準量は10aあたり1tですが、入れ過ぎも良くないて言う事で、28aに2t入れています。

と言うのは少し言い訳で、販売単位が2tなんで4tだと・・・、単純にケチってます💦。

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昨年購入し1年寝かせたバーク堆肥です。

昨年はまだ研修中で直接購入出来なかった為、研修先の水車の里で立て替えて購入してもらい、置かせて貰ってました。

長い間ありがとうございまいた。

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木1本に120ℓ入れますので、2本分240ℓづつ運びます。

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来年使用する堆肥2t分、1年寝かせます。

虫が卵を産み付けたりするので、ブルーシートを被せておきます。

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パオ〜ン!

ユンボ出動です!

中古のボロですが、私の10人分くらいは仕事をするにくい奴です。

500kgクラスでぶどう園で使うには最適です。

違法ですが、軽トラにも余裕で積めます。

コンクリートのぶどう棚の場合は、適当に振り回していると、支柱を折ってしまうので慎重に作業します。

昨年は周囲柱を2本折ってしまあました😪。

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昨年深耕した部分から株に対して約45度左回りした場所を、対角に深耕します。

掘る大きさは幅約50cm・長さ約1.5m・深さ約40〜50cmを目安に株元約2m離れた所から外に向かって掘り進めます。

通常ぶどうの根は、地表から30cmくらいの所に有りますので、気持ち深い目に50cmくらいを目安にしています。

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断根はした方が良いと言うものの、出来ればあまり切りたくは無いものですが、一発目から根の集中してそうな場所に当たりました😓。

かなり太根をズタズタに・・・。

まあ太根は栄養吸収せず、そこから延びる細根が仕事するので、あまり気にしないようにします。

半分くらい土を掘り出したら、あとは土を外に出さずに、掘っては落としして耕転するようにします。

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堆肥をひと穴60ℓ投入し、又ユンボで耕転しよく土と混和させます。

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あとは手作業で埋め戻して、ひと穴完了です。

後で掘った箇所が沈んで凹むので、盛り上がるくらいに埋め戻します。

土が足りない場合は圃場の隅の方を少し耕して、そこの土を補充します。

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最初の穴から切れて取り出した太根です。

あまり気持ちの良いものでは有りませんねえ。f:id:GrapeTopia:20191006135117j:image

木を挟んで向かい側も同じように。

根がちゃんと延びますようにとお祈りし、これにて成木1本の土作りは完了です。

ちなみにシャインマスカットの5年生(WH型)でした。

次回は育成若木編です。

 

 

 

 

 

ぶどう棚の補修・新設

全国のぶどう農家さんにとって、果樹棚の老朽化は避けられない悩みの種ですよね。

棚の補修や新設はプロにお願いすると、非常に高く付くものです。

私の圃場の棚も、言わずもがなかなり老朽化が進んでおり、アンカーが浮いてきてアンカー線はゆるゆる、棚線(縦線・横線)誘引線もたるたりる、メッシュ線に至っては、そこら中が切れてとてもまともに使える状態では有りませんでした。

おまけにひとつの圃場は、前生産者の方が女性と言う事もあり高さが160cm有る無し、作業していると何回も帽子を弾き飛ばされていました。

幸いにも、圃場1と2は角柱と周囲線がまだガッシリしていましたので、昨冬に自分で棚のかさ上げ・折れた周囲柱の交換・アンカー線の交換と張りなおし・全メッシュ線の交換・縦線と横線と誘引線の張りなおし・トンネルメッシュの交換を実施しました。

残念ながら画像を残していませんので、その折の詳細はお伝えできませんが、今冬に圃場3の建て替えを実施しますので(ここはボロボロ過ぎて補修不可と判断しました)、それを詳細に記事にてお伝えし、少しでもぶどう農家さんのお役に立てればと思っています。(特に若手の方)

大元の角柱と周囲線と最低限の周囲柱の設置は流石にプロの方にお願いしますが、その他は旧棚の解体から自分で行います。

私も昨冬の補修の際必死にネット上の記事を探しましたが、参考になるような物は見つから無くて落胆したのを覚えています。

幸いにもプロの方に、お話しをお聞きする機会に恵まれ、あとは見様見真似で何とかビシッと仕上げる事が出来ましたが。

今回はやり残していた圃場2のトンネルメッシュ7列分を行いましたので、その様子をお届けします。

準備した資材は、トンネルメッシュ(B-2型)84枚・補強アーチパイプ98本・交差クリップ350本・天井クリップ98本・ステンレスの針金です。

一つ一つは安価な物ですが、圃場全部を交換するとかなりの数が必要なので、結構な出費になります😭。

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まずは資材を購入し、搬入します。

10枚一括りになっていて、メッシュ同士が引っかかるので、一人で降ろすのは結構大変です。

今回は農家の店しんしんさんで購入しました。

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トンネルメッシュはB-2型(縦の線が下になっているタイプです)

B-1型は縦の線が上になっていますので、メッシュ同士を組めませんので要注意です。

強度を気にされない方はどちらでも大丈夫です。

トンネルメッシュには、幅によってA型(総幅150cm・取り付け幅100cm・ベリーAなどの小さなぶどう用)、B型(総幅180cm・取り付け幅120cm・シャインやピオーネなどの大粒ぶどう用)、C型(もっと大きな物、私は見た事が有りません)があります。

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元々はA型が付いていましたので、幅を100cmから120cmに変更し、新品の半鋼線にて張り替え済み。

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交差クリップは3種類有りますが、トンネルメッシュの取り付けには、青のマーキングの有る物を使用します。

赤は棚線の縦と横の交差部を固定するのに使用し、緑は補強アーチパイプの天井を固定するのに使用します。

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補強アーチパイプB型用です。

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先ずは一番端に付けるトンネルメッシュの片側のみ突起部を軽く折り曲げます。

曲げていないとビニールが引っかかって破れてしまいます。

一番下の2箇所はメッシュ線に添わす為曲げません。

ここで注意ですが、曲げる時は縦線と横線の交差部を軽く親指と人差し指で摘んで固定して下さい。

固定しておかないと、交差部の溶接が外れてしまう可能性大です。

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メッシュ線の上に乗せます。

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一番下端出っ張りを周囲線の上に乗せます。

私の考えですが、一番端は周囲線もしくはなるべく周囲線に近い所に固定した方が、強度が増すと思います。

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アーチパイプの穴に交差クリップを通し、当てがいます。

メッシュの縦線とメッシュ線を共にクリップで巻き付けます。

手でも可能ですが、画像のように別のクリップを当てがってクリクリと巻いた方が楽です。

この時回す方向に注意して下さい、逆に回すとすぐにクリップが変形して使えなくなってしまいます。

反対側も同じように行います。

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これは私独自のやり方ですが、メッシュ線に巻き付けた反対側は周囲線に手で無理矢理巻き付けます。

同じく反対側も同じように。

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アーチパイプとメッシュ線を共に天井クリップでまきます。

一番端に付けるメッシュのみ、端と真ん中に2本アーチパイプを取り付ける事になります。

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トンネルメッシュの真ん中の横線にアーチパイプを当てがい、穴にクリップを通します。

横線は13本ですので、どちらから数えても7本目が真ん中です。

覚えておくと分かりやすいです。

端と同じように巻き付けます。

反対側も同じ様に巻き付けて、天井クリップを取り付けます。

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心配性な私は、さらに4箇所をステンレスワイヤーで固定します。

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こんな感じで一番目のトンネルメッシュは取り付け完了です。

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続いて2枚目をのせます。

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1枚目と2枚目のメッシュの、1番下と2番目の出っ張りどうしを同時に組み込みます。

出っ張りどうしが内側を向くように組みます。

反対側も同じように組みますが、最初に組んだ方の2枚目が上に重なっている時は、反対側は下に重ねるように、逆に下の場合は上に重ねて組みます。

1枚目に対して2枚目を、右か左に捻ってずらして組むような感じです。

こうしておかないと後で上を組み込んだ時に、ずれてどちらかのメッシュが飛び出ます。

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交差クリップで固定します。

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残りの縦線3本を同じ様に組み、各々ペンチで締めます。

トンネルメッシュの縦線が上に付いているタイプ(1型)を使用すると、このように組めないのでご注意下さい。

(組む事は可能ですが、突起部が外側に向かって出っ張るので、ビニールを張る時に引っかかってビニールが破れると思います)

(又組まなくても取り付け出来ますが、組んだ方が全体にきょうどは上がると思われます)

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棚線の縦横の交差クリップの外側を1度外してメッシュを挟み込んで、再びクリップを巻き付けます。

お好みで、針金等を用いて別途固定して下さい。

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これで2枚目も組み付け完了です。

後は同じ様に組み付けて行き、最後の一番端は最初の端と同じ様に取り付けます。

私は最後のメッシュがはみ出た場合は切断し、寸足らずの場合は切断したメッシュを継ぎ足して、最後に周囲線に固定出来るようにします。

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一列全て組むとこんな感じです。

アーチパイプを付けると、いかにも頑丈そうで頼もしい感じですね!

作業中は指を挟んだり、突起部等で手を切ったりする恐れが有るので、くれぐれも気をつけて作業して下さい。

 

 

 

 

 

施肥について

9月27日

 

今回は施肥(肥やり)についてです。

ぶどうは野菜と違いあまり多くの肥料を必要としません(やり過ぎると逆に、枝葉の勢いばかり強くなり、果実の品質は低下します)。

なので、肥料を与えるタイミングは基本的に礼肥と基肥の年に2回だけです。

施肥量も基準量が有り、その量を守ります。

その年の木の勢いにより、若干の増減はしますが、気持ち程度にします。

減らす分には構いませんが、増やす時は特に注意が必要です。

不足の肥は後から追肥として補う事が出来ますが、過剰分は一度入れてしまうと抜き取る事が出来ません。

礼肥(写真が有りませんが)は、まだ比較的地温の高い8月下旬から9月上旬に行います。

文字通り房を実らせたぶどうの木は疲れていますので、お疲れさまありがとう!の意を込めて行います。

基準量は窒素量で10aあたり3kg程度なので、私の使用している化成肥料S503では、10aで20kg程度と言う事になります。

木1本の樹冠面積(枝を含めた木の上の部分の占有面積)は80〜100㎡が推奨されていますで(小さ過ぎると勢いが強くなり過ぎ、大き過ぎると勢いが弱くなります。共に品質を落とす要因となります)、私の園地でも計算上H型整枝(オーロラブラックとシャインマスカット7年生)で約80㎡、WH型整枝(シャインマスカット5年生)で約100㎡となっています。

なので木1本当たりの施肥量は約2kgと言う事になります。

そこから木の勢いによりプラマイします。

通常株元から2m辺りの根が、一番栄養や水の吸収が良いと言われてますので、その辺りに散布

します。

肥料の粒が水に溶けて土に染み込み吸収されますので、雨の前もしくは施肥後に潅水を行います。 

何故樹冠面積を基準にするかと言いますと、通常樹冠面積と同じくらいの根域が理想と言われます。

つまり上下の大きさが釣り合った状態ですね。

しかし実際、根は地中に張っていますので確認する事が出来ません。

土の管理が悪く土が硬い場合は、そをなに伸びていない可能性もあります。

なので理論上の理想面積と仮定して施肥量を決定します。

尚、房を付けなかった1.2年生には施肥を行いまそん。

基肥はその年のベースとなる肥です。

11月初旬も過ぎますと、ぶどうの木も根の活動を止め休眠期に入ります。

なので、まだ比較的根が活発に活動している10月初旬に実施します。

私は化成肥料果樹一番を使用します。

基準量は40kg/10aですので、礼肥の倍量ですね、施肥方法は礼肥に同じくです。

私はこれにプラスして、畑のカルシウムと硫マグ(商品名はみどりマグ)を与えます。

通常ぶどうの栽培に適した土壌のph値は6.5(弱酸性)から7.0(中性)が良いとされています。

私の圃場は2年前の簡易土壌診断で、アルカリ性と診断されました。

恐らくは、私が始める前に毎年のように苦土石灰が入れられていた為と推測されます。

雨は酸性である為放っておくと、雨の染み込んだ土壌は酸性に傾きます。

それを中和させる為に土作り時に苦土石灰を入れますが、毎年大量に投入してしまうと逆にアルカリ性に傾きます。

なので私は2年程苦土石灰を使用していません。

代わりに土壌phに変化を及ぼさない畑のカルシウムと硫マグを少なめに施用するようにしています。

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基肥に使用した資材

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計量して畑に撒きます。

雨を見越して早めに施用したのですが、雨が降らず・・・結局延1日かけて潅水する羽目になりました😭

 

 

 

 

 

予防(農薬散布)について

本日はシーズン最終の予防を実施しました。

農家では農薬散布の事を、予防又は防除と呼びます。

農薬と聞くと消費者の方々からすれば、少し嫌な話題では無いでしょうか?

カッコ良く無農薬栽培といきたいところですが、前にも書いたようにぶどうは病害虫に非常に弱い植物です。

果樹の場合は、野菜のように病害虫に侵されてその年の収穫物をあきらめれば良いと言う訳では無く、木が病気になるとその先ずっと影響を受けます。

最悪枯れでもすると、植え替えて成木になるまでに又4年の歳月を費やす事になります。

又予防を施していない作物は、農薬に代わる明確な作業を実施していないと、農協出荷も直売所での販売も許されません。

ですので嫌ながら(散布すると保護具を付けているとは言え私にもかなりのリスクがあります)農薬散布を行います。

それぞれの農薬には、メーカーさんの厳格な試験により、農作物に農薬が残留しないよう農作物によって、収穫何日前までに希釈倍率が幾らで使用して下さいと言ったように、注意書きが大きく表示されていますので、必ずそれを守ります。

特に農協出荷は抜き打ち検査が有り、万が一残留農薬が検出されますと、私一人の問題では無く矢掛町のぶどう全てが、一定期間出荷停止となります。

ですので、日本の農作物は安心して召し上がって頂いて大丈夫です!!

ただし外国産の果実には注意が必要です。

私の知る限りでは、特にオレンジとレモンですね、皮が厚く剥いて食べるので問題無いように思いますが、日本で使用出来ないような農薬が中までたっぷり染み込んでるようです。

船便で長期間かけて運ばれてくるのに痛まないのは、こう言った要因らしいです。

話は戻りますが、基本的には農協の防除日誌に則って作業を実施します。

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防除日誌。

シーズン中は月に2〜3回有ります。

実施月日と散布量を記入し提出。

晩腐病・黒とう病・べと病・うどんこ病etc

ぶどうには、様々な病気があります。

害虫で代表的な物はカイガラムシですね。

私はまだ見た事がありませんが。

これが来ると売り物になりません。

大敵です。

なかなか退治も難しく、木の皮の中などに住み着き越冬して次の年に又悪さをします。

なので手が空けば、冬場に荒皮剥きと言ってぶどうの木の皮を剥きます。

この作業は、寒い時期に非常に面倒くさいので嫌がってされない方が多いですが、何故か私は好きで、毎冬剥きすぎやろうと言うくらい剥きます。

木が非常に綺麗になるので意地になり、一心不乱に剥いてしまいます。

春になってブリージングが始まると剥き過ぎた箇所からは、涙のように樹液が垂れてくるのですが、それを見る度やり過ぎた💦と反省します。

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愛用の共立製自走式動噴(動力噴霧機)ホースの巻き取りもリモコンで快適です。

攪拌機付き。

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予防は朝早い為前日に積み込み、タンクに水を入れておきます。

今回の水量は150Lです。

攪拌機と給水ホースと余水ホースを接続して準備完了です。

上下合羽を着用し、ゴーグル・防塵マスク・ゴム手袋を装着するので、メチャクチャ暑いです。

なのでなるべく朝早くにスタートします。

明日は6時スタート予定、遅刻しないようにしまーす!

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昨日水を入れておいたタンクにまず展着剤を投入し、良く攪拌します。

これは薬を良く付着させる為に使用します。

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スプラサイド水和剤、カイガラムシを退治します。

希釈倍率に則って適正量を投入し、良く攪拌します。

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攪拌機と給水ホースと余水ホースを入れ、散布用の竿を装着して準備完了です。

ノズルは5頭口を使用します。

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完全防備?

果樹は野菜と違い上に噴霧するので、どうしても全身浴びてしまいます。

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噴霧中、収穫後ですので気を使わず行いますが、房がある時はなるべく房にかからないように心がけています。

ぶどうの予防は基本的には房では無く、全て葉面散布ですので、房にかけてもあまり効果はありません。

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散布後はタンク内を良く洗い、再び真水を入れて動噴内に水を通して良く洗います。

後は各道具を洗浄して終了です。

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今回は、今シーズンラスト作業なので、オイル交換をしておきます。

まずドレンボルトを外し古いオイルを抜きます。

再びドレンボルトを取り付け、新しいオイルを規定量入れ終了です。

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倉庫に入れて、燃料コックを閉めガス欠で止まるまでエンジンをかけておきます。

キャブのドレンと燃料コックの下からガソリンを抜きます。

長期使用しない時はこうしておくと、キャブレターの詰まりを防ぐ事が出来ます。

あとはシートを掛けて、ご苦労様でした、お休みなさい💤。

 

 

 

一昨年の西日本豪雨災害

今年は大した自然災害も無く(お盆に台風が直撃しましたが、殆ど被害は有りませんでした)無事にシーズンを終える事が出来そうです。

一昨年はニュースなどで報道されていましたように、広島県や隣町の倉敷市真備町が甚大な被害を受けました。

報道はされていませんでしたが、ここ矢掛町もかなりの被害を受けました。

特に国道沿いのメインストリート(ドラッグストアやスーパー、ホームセンターが隣接しています)が酷い状況でした。

皆背丈程浸水し、何ヶ月も営業出来ない様な状況でした。

無論一般のお家は言うまでも有りません。

私の圃場はと言うと、一部の方は昨年ぶどうをお配りしましたので、ご存知かと思いますが、私の圃場も高さ2.5m位浸水してぶどうの房は全滅しました。

食べられなくは無いのですが、非常に細かい粒子の土が付きかなり洗浄したのですが、商品価値を取り戻す事は有りませんでした。

幸いにも早期に洗浄消毒を実施した為か、病気にも掛かる事も無く今年も元気に成長し、美味しい房を付けてくれました。

今でもきつい目の雨が降ると、昨年の悪夢が思い出されます。

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私の圃場から見た決壊箇所。

青い機械の所です。

ぶどう棚に被害が無かったのが不幸中の幸いです。

流れ込んだ土砂のせいで、地面が10〜15cm高くなりましたが。

昨年はまだ研修だった為、被害があっても町からの補助は受けれないところでした。

ちなみに、お隣さんの棚は崩壊していました。

殆ど補助金で賄えたみたいです。

良かったですねえ!

私の圃場とお隣さんは濁流直撃です。

あの日雨の中作業していたので、昼間なら私はもういないでしょう。

トライアスリートの私でも濁流には叶いません!

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1年近くかかり今年の梅雨前に、漸く補修が完了しました。

コンクリートで補強もバッチリ👍です。

堤防上の道も完全に無くなって、長らく通行不能で、圃場に通うなに少しと遠回りしないといけなかったので不便でした。

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側面の道も治りました。

建設会社の皆様、暑い中寒い中ご苦労さまでした。

ありがとうございました。

 

収穫後の作業

収穫出荷も終わり一息つきたいところですが、退屈が嫌いな私は早速作業を始めます。

まずは残りのビニールテントを除去し、伸び放題の副梢の切除と絡みついた巻き蔓の撤去を行いました。

ぶどうには副梢と言う物があり、新梢(房を付けるメインの枝)の葉っぱの付け根から副梢と言う新しい絵だが分岐して発生してきます。

顆粒肥大が終わるまでは、発生してくる箇所により副梢に葉っぱ1〜2枚程度残して徹底的に切除していきます。

枝が伸びる事ばかりに養分が使用されて、実に養分が回らなくなるのを防ぎます。

この副梢は非常に厄介で、止めると今度は副梢の葉っぱの付け根から副々梢が、それを止めると又副々々梢が・・・と大変です。

顆粒肥大が終わると今度は、光合成で糖分を作る為葉っぱが多く必要になる為、ほったらかしにします。

ほったらかすと1本が勢いよく伸び、新しい発生は押さえられます。

収穫が終わると邪魔なので、ある程度切除します。

あまり伸ばしていると元葉が枯れてきます。

ぶどうは今の時期に来春の為の養分を貯めていきますので、ある程度葉っぱは付けておきます。

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ハサミで除去。

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ついでにぶどう棚に巻き付いた巻き蔓も除去します。

残しておくと、コイツに付着した病原菌が越冬し、次の年に悪さをする可能性があります。

枯れてくると硬くなるので、今のまだ緑のうちに取り除きます。