Grape Fairies'blog ぶどう農家の一年

ぶどう農家の通年作業を綴るブログです。

土作り完了 ②

午後から残った堆肥の処理作業をしました。

毎年、木1本の土作りで120L、新植時に60Lの堆肥を投入して来ましたが、深く考慮して弾き出した投入量では無く、かなりアバウトに計算して決定した量だと記憶しています。

就農前に2年間の研修期間も有り(研修期間中は自身で資材を購入出来ません)、今までは研修先の農園で、追い足しでまとめて建て替え購入して頂いた堆肥を、その農園で保管して頂き使用していました。

そう言った事情も有り、丸々きっちり2t1車分を全て土作りのみ120Lで使用するのは今年が初めてとなります。

昨年使用した手答えを鑑みて、今年は少し増量しようかとも思いましたが、万が一足りなくなってはと思い直し、今年も例年と同じ使用量にする事にしました。

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土作りを全て完了した時点で、約1/3残ってしまいました。

やはり増量すべきでしたねー、後悔先に立たずですが・・・。

バーク堆肥に付いて色々調べてみると、土中に漉き込まず、土表に散布するだけでも一定の効果を得る事が出来るとの記述も見受けられましたので、残りは散布する事にしました。

更に、厚く重ねると草抑えのマルチングになるとも・・・。

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堆肥自体にも雑草が生えますが、本当でしょうか?

私は1年間の保管中、虫除けにブルーシートを掛けていましたので(そのまま放置しますと、カナブンなどが卵を産み付けます)そうでも無いですが、研修先の農園で保管して頂いていた時は、草だらけで何処に堆肥が在るのか分からないような状態になっていましたが・・・。

物は試しと言いますので、一度やってみましょう。

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残りは約1/3ですので、単純に120Lの1/3で40L、ペール缶2杯分計り出します。

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と、その前に、今春に家の裏庭に柿の苗木と枇杷の苗木を1本ずつ植えようと思い立ち、すでに農協にて早生次郎となつたよりの苗木を注文済みです。

植え付け時に混入する分の堆肥を、先に確保しておきます。

取り敢えず60Lずつ取り分けておきます。

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成木から、樹冠下の土表の辺り一面にザッと散布していきます。

結構撒くのも有りかもしれませんね。

作業で歩行などしているうちに、自然に馴染んで土と混ざり合い、分解されて行くかも知れません。

どの位の期間残っているかを観察して行く事にしましょう。

そう言えば確か、この圃場をお借りして最初に足を踏み入れた際には、結構堆肥が撒いて有りました。

気にもしていませんでしたが、いつのまにやら無くなっています。

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若木は今年土作りをした円の内側に撒きました。

黒い堆肥が散乱した様子を見ていると、非常に漉き込みたい衝動に駆られますが、ここは我慢です。

管理機をかけたい所ですが、ぶどうの根の大半は土表10〜15cmの比較的浅い土中に多く有ります。

私の管理機は約15cmほど掘り起こしますので、多数の根を切ってしまう事になります。

管理機よりはかなりましですが、ホーレーでも結構根が切れでしまいますし、あまり漉き込む事も出来ません。

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ホーレーです。

正式名称は分かりませんが、この辺りではホーレーと呼ぶみたいです。

ホーレーやホーレー 耕すなどで検索してもヒットしません。

先端の3本の爪を土にズボッと差し込んで、足で横のバーを踏み込み、テコの原理で土を起こします。

主に芋を掘り起こすのに使用するようです。

圃場をお借りした初年度はユンボなど無く、当時の普及所の指導員さんに、管理機は大量に根を切ってしまうので、部分深耕出来ないのであればせめてホーレーで土作りを行うよう指導されましたので、購入し使用してみましたが、根をブチブチと切る感覚が手に伝わり、非常に心地悪かったと記憶しています。

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若木は株元のマルチングも行ってみました。

果たして草抑えとなるのでしょうか?

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結構厚めに盛りましたが、接木部分は露出するようにします。

ぶどうの木が堆肥に対して反応を示すのかは?ですが、これが土の場合は、接木部分を埋めてしまうと気根が発生する恐れが有り、接木部分から気根が発生すると、元根が死活して樹勢を弱めてしまう可能性が有ります。

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5時半近くまでかかり、ようやく木35本全て散布し終わりました。

辺りはかなり薄暗くなって来ましたが、堆肥をほぼ使い切る事が出来ました。

残りは60L位でしょうか?

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柿と枇杷の植え付けの取り置き分を、20L増やして一穴に80L混和する事にしました。

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翌日、最後の最後掬い取って成木に散布し、バーク堆肥2t分を無駄無く全て使い切りました。

来年からは、木1本に対して160L使用するようにしたいと思います。

全て混和するか、はたまた今年の如く混和と散布で行うかはまだ未定です。

新植したシャインは、来年で全て4年生です。

亜主枝の延長も終わり樹冠も完成、いよいよ育成若木から成木の若木となりますので、土作りは小さ目の部分深耕で行おうかと思っています。

これにて今年の土作り作業は全て完了、まだ日中暖かく、根が活動しているうちに作業を終える事が出来一安心しています😄!