施肥について
9月27日
今回は施肥(肥やり)についてです。
ぶどうは野菜と違いあまり多くの肥料を必要としません(やり過ぎると逆に、枝葉の勢いばかり強くなり、果実の品質は低下します)。
なので、肥料を与えるタイミングは基本的に礼肥と基肥の年に2回だけです。
施肥量も基準量が有り、その量を守ります。
その年の木の勢いにより、若干の増減はしますが、気持ち程度にします。
減らす分には構いませんが、増やす時は特に注意が必要です。
不足の肥は後から追肥として補う事が出来ますが、過剰分は一度入れてしまうと抜き取る事が出来ません。
礼肥(写真が有りませんが)は、まだ比較的地温の高い8月下旬から9月上旬に行います。
文字通り房を実らせたぶどうの木は疲れていますので、お疲れさまありがとう!の意を込めて行います。
基準量は窒素量で10aあたり3kg程度なので、私の使用している化成肥料S503では、10aで20kg程度と言う事になります。
木1本の樹冠面積(枝を含めた木の上の部分の占有面積)は80〜100㎡が推奨されていますで(小さ過ぎると勢いが強くなり過ぎ、大き過ぎると勢いが弱くなります。共に品質を落とす要因となります)、私の園地でも計算上H型整枝(オーロラブラックとシャインマスカット7年生)で約80㎡、WH型整枝(シャインマスカット5年生)で約100㎡となっています。
なので木1本当たりの施肥量は約2kgと言う事になります。
そこから木の勢いによりプラマイします。
通常株元から2m辺りの根が、一番栄養や水の吸収が良いと言われてますので、その辺りに散布
します。
肥料の粒が水に溶けて土に染み込み吸収されますので、雨の前もしくは施肥後に潅水を行います。
何故樹冠面積を基準にするかと言いますと、通常樹冠面積と同じくらいの根域が理想と言われます。
つまり上下の大きさが釣り合った状態ですね。
しかし実際、根は地中に張っていますので確認する事が出来ません。
土の管理が悪く土が硬い場合は、そをなに伸びていない可能性もあります。
なので理論上の理想面積と仮定して施肥量を決定します。
尚、房を付けなかった1.2年生には施肥を行いまそん。
基肥はその年のベースとなる肥です。
11月初旬も過ぎますと、ぶどうの木も根の活動を止め休眠期に入ります。
なので、まだ比較的根が活発に活動している10月初旬に実施します。
私は化成肥料果樹一番を使用します。
基準量は40kg/10aですので、礼肥の倍量ですね、施肥方法は礼肥に同じくです。
私はこれにプラスして、畑のカルシウムと硫マグ(商品名はみどりマグ)を与えます。
通常ぶどうの栽培に適した土壌のph値は6.5(弱酸性)から7.0(中性)が良いとされています。
私の圃場は2年前の簡易土壌診断で、アルカリ性と診断されました。
恐らくは、私が始める前に毎年のように苦土石灰が入れられていた為と推測されます。
雨は酸性である為放っておくと、雨の染み込んだ土壌は酸性に傾きます。
それを中和させる為に土作り時に苦土石灰を入れますが、毎年大量に投入してしまうと逆にアルカリ性に傾きます。
なので私は2年程苦土石灰を使用していません。
代わりに土壌phに変化を及ぼさない畑のカルシウムと硫マグを少なめに施用するようにしています。
基肥に使用した資材
計量して畑に撒きます。
雨を見越して早めに施用したのですが、雨が降らず・・・結局延1日かけて潅水する羽目になりました😭