Grape Fairies'blog ぶどう農家の一年

ぶどう農家の通年作業を綴るブログです。

ユンボについてその③

ユンボの走行編です。

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私の所有するヤンマー製B05は走行レバーが1本のタイプですが、通常はコントロールパネル中央に、右側のクローラー操作レバーと左側クローラー操作レバーの2本が設けられています。

走行レバーの押し込み量又は引き込み量によってスピードの調節をし(E/gスロットルによるE/g回転数でも調節可)、前方直進時は2本の走行レバーを同量分押し込み、後方直進時には同じく引き込みます。

私のユンボは1本ですから、単純に前後に操作するだけです。

双方共何も触らない中央位置がニュートラルポジション(車やバイクのNポジションとは違い、動力が伝達していなくても空回りはしません)でユンボは走行せず、又これがブレーキともなります。

故にユンボにブレーキは付いていません。

パーキングブレーキも然りです。

スピードが出ないのも恐らくここに一つの要因が有り、走行からNポジションに戻すと急激に停止しますので、スピードが有ると慣性の法則で身体が持っていかれます。

因みに私のユンボの最高速度は諸元表によると1.6km/hです。

もう少し速くても良いような気がしますが・・・。

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ユンボにはステアリング装置も有りません。

操舵は、左右のクローラーのスピード差で行います。

左に転回する場合は、左側の走行レバーより右側の走行レバーをより押し込み、右側のクローラーを左側のクローラーより増速させて転向し、右の場合はその逆です。

又、左右クローラーのスピード差の増減により回転半径を調節し、左右差が増す程回転半径が小さくなり、より急角度で転回します。

1番急角度で転回する場合は走行レバーの片側を前進、もう片側を後進に操作します。

これをスピンターンと言い、それぞれのクローラーがテレコに回転しますので、その場でユンボは向きを変え、操作し続けるとその場でクルクルと回転する事も可能です。

小回りが効きますので、ぶどう農園など障害物が多い場所では非常に重宝します。

その次がピポットターンと言い、片側を中立、もう片側を前進又は後進(バックで転向する場合)にします。

走行中に行うと、一瞬ユンボが停止するような感じで急激に、又不自然に向きを変えますが、これも小回りが良く効きます。

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私のユンボは1本走行レバーで、レバーを左右に捻る事で転向しますが、走行レバーとコントロールロッドの構造上、左右のクローラーに速度差を出す事は出来ず、走行レバーを押し込んだ又は引き込んだ状態ではレバーを捻る事は出来ず、捻る為には走行レバーを中立位置近くまで戻す必要が有ります。

故に、走行しながら緩やかに転向する事は敵わず、一瞬停止して急激に向きを変える事となります。

軽く捻るとピポットターン、更に捻るとスピンターンと言う事になります。

やはり走行レバー2本タイプが恋しい今日この頃です。

その③作業操作に続く。