Grape Fairies'blog ぶどう農家の一年

ぶどう農家の通年作業を綴るブログです。

芽キズ処理とメリット青の塗布

そろそろブリージングが始まりそうな雰囲気を、バシバシ醸し出しているので、急ぎ引き続き芽キズ処理とメリット青の塗布を終わらせてしまいました。

ぶどうは、先へ先へと養分をどんどん送るので、先端の1芽2芽は確実に発芽しますが、それより基の芽は養分が足りなくなりそのまま放っておくと、芽が出なくなる可能性が高くなります。

不発芽を防ぐ為、先端の1芽2芽以外の発芽させたい芽に芽キズ処理とメリット青の塗布を行います。

基本的に成木には行いませんが、前年に亜主枝を延長した時には同じように処理をします。

又、育成若木でも前年に亜主枝を形成しておらず、先端を延長して行くだけの場合は行いません。

特に私の木のように太り過ぎた場合は、芽飛びを起こし易いので、確実な芽座の確保の為しっかりと処理を行わなければいけません。

今年芽飛びしてしまうと、もうその部分に芽座を形成する事は二度と出来ませんので、先々に芽座の欠損による収量や品質の低下を引き起こす事になります。

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剪定バサミやノコで行う方も多いと思いますが、私は専用の芽キズバサミを使用します。

剪定バサミやノコで行って、切り込み不足や切り込み過ぎ、又誤って切り落としたと言う話しを良く耳にしますので、不慣れな私は失敗が怖いので確実に芽キズバサミを使用します。

これで行いますと、めいいっぱい挟んだ所でハサミの刃が、程良い深さで止まりますので、気を使う必要も無くサクサク作業を進める事が出来ます。

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作業は簡単で、芽の先端側5mmくらいの箇所に(資料によっては2〜3mmになっている物もありますが)芽に対して横にずれないように気を付けて、形成層に達する程度(深さ2mm程度)に切り込みを入れるだけです。

くれぐれも髄まで達しないように。

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若い方のシャインの成木も昨年少し延長しましたので行っておきます。

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芽キズ処理が全て終わりましたら、続いてメリット青を塗布して行きます。

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メリット青は水で薄めて使用します。

希釈倍率は1:1ですので、等量の水で溶きます。

後はハケを浸して芽に塗布するだけです。

明日から又お天気が崩れそうなので、全て仕上げておきました。

昨年は、一番早いオーロラのブリージングを確認したのが3月1日でした。

私の見立てでは、ブリージングが完全に始まるまであと2、3日くらいでは無いかと思われます。