成木の剪定
寒波も過ぎ去ったようなので、成木の剪定を行う事にしました。
と言ってもまだ寒いですねー。
私の圃場はまだまだ育成園地(9割方はまだ育成中で収穫は出来ません)の為、成木は4本しか有りませんので、あっと言う間に終わってしまうから慌てる必要もないのですが、今年は暖冬で妙に暖かいので、例年より少し早めに作業しました。
育成木はまだ寒さに弱い為、2月の下旬に行います。
育成木の剪定は、今後の成長に関わりますから失敗は許されませんので、普及所の指導員さんの指導の元で着実に行いたいと思います。
私はまだまだ経験が浅い為、芽の見極めが苦手でついつい長めに残してしまいがちですが、画像と芽数が違っていても見逃して下さい😅。
現在私の圃場にある成木は、シャインマスカット6年目?、同じく7〜8年目?、オーロラブラック7〜8年目?ロザリオビアンコ15〜16年目?、(私が育成した木では有りませんので推定です)の4本だけです。
ロザリオビアンコ以外は基本的に1芽剪定ですが、節間が広く枝が足りなくなる所や、芽座が死んで枝数が足りなくなる所、極端に芽の向きの悪い所は2芽剪定していきます。
ロザリオビアンコは発芽率が悪い為、基本的に2芽剪定します。
1芽剪定する主な理由は、年を重ねる毎に芽座がどんどん外側に向かって長くなり、そのうちに房の付く位置がトンネルメッシュ内に収まらなくなる為です(トンネルメッシュに張った雨除けビニールから房が出ると、病気になる可能性が高くなります)。
心配性の私としては、余分を見越して2芽や3芽で剪定して、芽が出てから内側を使用するようにしたい所ですが、ぶどうの特性として先へ先へと養分が行き届くので、先に行く程枝が強くなり元は弱くなってしまいます。
ぶどうの枝は、負け枝を作らないと言う事が基本で、弱い枝は強い枝に負けて養分を取られ、挽回して急成長する事は有りません。
強くても弱くてもダメで、中庸な枝で全て揃えるのが理想ですが、中々そう上手くは行きません。
なので長く残しても、結局内側が使え無くなってしまう可能性が高くなりますので、諦めて必要の無い所は短く1芽剪定していきます。
とは言え知らず知らずに、2芽になっている所も多々あるかと思いますが・・・😂。
早く上達したい物ですが、なにせ一年に一度しか経験できませんからなかなかです。
作業を始める前に、古くなった剪定バサミのブレードを交換しておきます。
ヘックスボルト4本で止まっているので、ボルトを外し、ブレードを付け替えて再び固定します。
若い方のシャインマスカット剪定前、仮剪定はしています。
昨年に伸ばした延長枝部です。
ここは、基底芽と1芽目の節間が長くなるので基底芽のみを使用する為、1芽目の真下で切ります。
犠牲芽剪定と言って残す芽の枯れ込みを防ぎます。
ぶどうの芽は枝の節の部分に出来るのですが、丁度節の部分内部に壁が有り、中の髄を遮断して枯れる原因になる物の侵入を阻みます。
可動関節では無いので少し違いますが、図解で見ると骨のような感じです。
一昨年に伸ばした延長枝の先端部です。
シャインは節間が広くなりがちで、やはりこの木も少し広い目で結構枝間が空きます。
2本の新梢を出して芽座を二分したいので、2芽剪定します。
ふた芽残すので、3芽目を犠牲芽剪定します。
枝の間隔が良好で1芽剪定した部分です。
先ずは、昨年の剪定後の結果枝が枯れた残りを切除します。
大体1芽目は、基部から5mmくらいの所に有るのでこやつを残しておくと、芽が出て枝が伸びる時に妨げになります。
必ず先に切除します。
1芽剪定後に切除して、万が一ハサミが芽に当たって芽を潰したりしてしまうと、大変な事になります。
なので、先に切除してから2芽目を犠牲芽剪定します。
上芽ですのであまり良く有りませんねえ。
芽の向きは横芽がベストです。
下芽は一番ダメです。
よほど枝が成長して、枝の基部がしっかりしてなおかつ細心の注意を払って誘引しないと、九分九厘枝が折れてしまいます。
後横芽でも結果枝の角度が鋭角になっていて、その鋭角の内側に芽が付いていると、亜主枝にぶつかって伸びる事ができなのでダメです。
極端に向きが悪い物は、2芽剪定して回避します。
剪定完了後です。
続いてオーロラブラックです。
一部芽座が、極端に飛んでしまっている箇所を除いては1芽剪定です。
作業は同じく。
古い方のシャインです。
これは極端な芽座の飛びも無く、芽座も別れていて枝の間隔は良好ですので、ほぼ1芽剪定で行います。
作業は同じく。
若い木にはあまり有りませんが、老木になると髭のような気根と呼ばれるもが良く発生してきますので、これも邪魔になるのでついでに切除しておきます。
最後にロザリオビアンコです。
この木はとても古いので、今年の収穫が終われば伐採します。
枝数も十分有るので、何も考えずサクサクっと2芽剪定して終了です。